塾講師、数学マンは踊る

数学塾講師バイトによる数学の教え方。高校受験のための中学数学が専門。

北辰対策の授業

今週の日曜、北辰があります。北辰対策としては自分は以下のことをさせています。

 

①北辰が初めての生徒には、過去問を解かせる

ひとまずどんな感じで問題が出されるのかを知らないと、生徒側も不安だと思います。過去問は中3のものしか書店販売されていないので、中3の過去問からその学年に合わせて問題をピックアップする必要があります。また、北辰には難問が存在するので、それも選択から省いてあげたほうがいいです(生徒のレベルが非常に高いのなら解かせても良いですが)

これを解かせるのは授業中である必要はなく、むしろ宿題で出すべきです。単純に時間がかかってしまうので。ただ、ちゃんと時間を図らせて本番を意識させて解かせる必要があります。教室に自習室等があるなら、生徒を自習室に呼んで解かせておくのが良いかもしれません。

注意したいのが、この過程は単純に生徒に「北辰に慣れさせるため」に行うものであり、「間違った部分を総合的に復習するため」に行うものではありません。よく先生がやりがちなのは、間違った問題を細かく解説だけする授業です。これは「広く浅く」になりがちです。

もちろん、上位層の生徒(偏差値65以降?)で、ひと通りの単元については理解が済んでいて、先生が言ったこと一つ一つに「あーなるほどー」と納得してくれるような生徒になら、そういう授業もアリだと思います。しかし、下位層~中間層(偏差値40~60くらい)の生徒では何も身につかない可能性が高いです。そういった生徒には「狭く深く」で、どこか一つに絞って教えた方が良いと思います。

 

②一つの単元に絞って教えこむ

一つの単元に絞ったとしても授業時間は足りないくらいです。例えば1次関数は「できない」状態から「できる」状態になるのに相応の時間が必要です。こういう単元は講習期間などのまとまった時間のとれる期間に扱うべきで、北辰前に下手に手を出すべき単元ではありません。つまり北辰前に扱う単元は時間対効果が良いものでなくてはいけません。

 

北辰で頻出の単元の中で、時間対効果が良いのは以下のとおり。

中1:絶対値、文字による式の表し方、反比例、扇型、立体の体積表面積

中2:~について解け、角度全般

 

特にオススメしたいのは扇型です。公式を忘れている生徒は多いし、一回の授業があれば復習し終えることができます。何より、北辰でかなり頻出の問題です。

※もともとその単元ができているのに扇型をやらせる必要はありません。「できない」状態から「できる」状態にするのが大切なので

 

 

とにかく、生徒が北辰に向けて何かを頑張った、という実感ができることが大切だと思います。

次回、扇型の教え方についての記事を書きたいと思います。