塾講師、数学マンは踊る

数学塾講師バイトによる数学の教え方。高校受験のための中学数学が専門。

中2 「一次関数」の導入

一次関数を教える最初の授業(導入)は曲者です。いきなり「一次関数とはy=ax+bであある」と言っても初学者には意味不明です。一般に理系の教師は関数が得意な人が多いので、「理解できない人」が理解できない状況になるかもしれません。初めて学ぶわけですから、丁寧に教えましょう。

 

方針としては

・一次関数が何か=一次関数とそうでないものの識別ができる

・一次関数の表し方(y=ax+b)を身に付けている

・一次関数のグラフが書ける(意味を知れる)

この3つができていれば導入としてはOKです。

 

板書1

<一次関数とは>

一次式のみのy,xの式を一次関数という。

例1 2x+3y = 1 一次式なので一次関数

例2 y = -2x^2 二次式なので一次関数ではない(二次関数)

 

point yについて解き、y = ___ の形にして考える

例3 y/x = -2

    y = -2x ←両辺をx倍。一次式なので一次関数。

例4  xy = 7

    y = 7/x ←両辺をxで割った。「反比例」のy = a/xの形なので一次関数ではない

 

 

y = ax+bという形については触れないで、「一次式なら一次関数」という論理を教えます。比較的分かりやすく進められるはず。

 

板書2

<一次関数の書き方>

point 一次関数は「y = ax+b」の形で書く

① a,bには数字が入る

② y = ___ の形で書く

③ ___の中はxの項を先に書く

 

例1 y-3x = 2  →  y = 3x+2

例2 y = 4+1/2x →  y = 1/2x+4

 

 

教師目線では当たり前ですが、初学者にはそうではありません。丁寧に板書として取らせる必要があります。

グラフの書き方についてはまた後日。