塾講師、数学マンは踊る

数学塾講師バイトによる数学の教え方。高校受験のための中学数学が専門。

2015年度5月(5/31)北辰

北辰があった日から多少空いてしまいましたが、分析をのせます。

 

大問1

(1)~(6) 計算

(7) 数字の大小。数直線を書いて説明すると分かりやすいです。

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(8) yとxを逆に代入してはいけません。y=ax+b型でも似た間違いがみられます。

(9) 正N角形の内角の公式を覚えているかどうか。

(10) 三角錐、三角柱、高さが2倍の三角柱、の体積の比較。具体的な数字がないため、慣れてない子には難しいのかもしれません。ただ、文字を置いて説明するのはおすすめできません。これは、三角錐と三角柱とで3倍の体積になっているという比較ができるようになるのがいいです。

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(11) ①数学的表現をすれば10x+5y+z=23を満たす自然数x,y,zの組を求める、整数問題。最近よく見るようになった気がします。中学生では「場合の通り」の分野に分類されていて、樹形図を使って解くのが自然だと思います。

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②一転して文字式による説明の問題に。ただ、この種の問題をやったことある子だったら意外と楽に理解はできるはず。解けるかどうかは別の話ですが……。

 

大問2

(1) 正方形の中に1/4円が二つ書かれてる形。半径が等しい円2つが、一つの半径を共有して並んでる場合(今回のような形)は補助線によって正三角形が作れるという定跡、扇形の問題は中心角が作れるように補助線を引くという定跡の二つが身に付いていれば解けます。入試直前の受験生なら解けてほしい問題ですが、この時期の中3がこれを初めて見る場合は中々高度な発想かもしれません。よく出る問題として認識させましょう。

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(2) 作図の問題のちょっとした知識ですが、「2線までの距離が等しい」というのは角の二等分線により作図でき、「2点までの距離が等しい」というのは垂直二等分線で作図できます。

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(3) 典型的な樹形図の問題。単純に練習してたかどうかだと思います。

(4) 点対称、線対称の問題。N、M、Z、S、Aなどの図形で練習させてみるのがいいかもしれないです。

(5) ①一次方程式の立式の問題ですが、比較的簡単のはず。「一箱だけ商品一個分の空きができた」という文が若干苦手な子が多いです。

② 「方程式の文章題はxを求めたらxが何者だったかを確認する」は定跡です。

 

大問3 

(1) 点Aは何者か?交点だ。じゃあ連立方程式だ。という思考ができればOK

(2) 若干難易度が高いですが、十分解ける問題です。4等分するには長方形を縦に2等分し、それを点線四角で囲ってあるやり方で2等分すればOK、という思考に辿りつければあとは計算。一次関数がある程度分かってるレベルなら解かせ、分かってないなら捨てればいいです。

 

大問4

(1) かなり簡単な合同の証明。

(2) そこまで難しいことはしませんが、普段から角度を求める問題になれていなければさっぱり分からないと思います。角度の問題に関しては今度記事としてあげます。

(3) 面積比の問題です。面積比の問題自体難しいので、基本的には捨てていいです。ただ、面積比の問題の中では比較的解きやすい部類なので、レベルが高い子には解説していいと思います。

 

全体として。

結構簡単でした。奇問がなく、難問も比較的解きやすかったです。