塾講師、数学マンは踊る

数学塾講師バイトによる数学の教え方。高校受験のための中学数学が専門。

中3「色々な形の2次方程式の計算」の教え方

2次方程式の解法を一通り教えた。じゃあ二次方程式の文章問題に移ろう」

は危険です。二次方程式の解法は知識として断片的に頭に入ってるだけであり、その使い分けができない状態です。

(関連:「分からない」の分類 - 塾講師、数学マンは踊る

例えば「2x^2+8x+8 = 0」や「-(x+1)(x-3) = 6」を見たときどう判断し、どの解法を使うか。戦略的な部分を教えなければならないのです。

 

板書

二次方程式のコツ>

point1 xの項がないときは x^2 = 〇 を目指す

例 3x^2-16 = x^2

2x^2 = 16

x^2 = 8 ← x^2 = 〇

x = ±2√2

 

point2 xの項があるときは左辺に移項して、右辺を0にする

例 x^2+2x = 8x-8 ←xの項がある

x^2-6x+8 = 0 ←左辺に移項して、右辺を0にする

(x-2)(x-4) = 0

x = 2,4

 

point3 x^2に係数が付いてるときは掛けるか割るかして消す

例1 3x^2 = -3(6+5x)

3x^2 = -18-15x

3x^2+15x+18 = 0

x^2+5x+6 = 0 ←÷3

(x+2)(x+3) = 0

x = -3,-2

 

例2 -x^2-2x+3 = 0

x^2+2x-3 = 0 ←÷(-1)

(x-1)(x+3) = 0

x = -3,1

 

例3 (1/3)x^2 = x+6

(1/3)x^2-x-6 = 0

x^2-3x-18 = 0 ←×3

(x-6)(x+3) = 0

x = -3,6

 

point4 共通する部分があったときはMとおく

例 (x-3)^2+2(x-3)-15 = 0

M^2+2M-15 = 0

(M+5)(M-3) = 0

(x+2)(x-6) = 0 ←Mを元に戻すのを忘れない

x = -2,6

 

point5 因数分解できないときは最終手段の解の公式

例 (x-1)^2 = 2(x+1)

x^2-2x+1 = 2x+2

x^2-4x-1 = 0 因数分解では無理そう

x = (4±√20)/2

x = 2±√5

 

 

若干長いですが、分けて解説することはあまりオススメしません。「使い分けを考える」必要があるので、まとめて解説したほうが良いです。