中2「文字式による説明」の教え方
説明がメインとなる単元は以下の2つ。
・中2一学期の文字の利用での、倍数奇数偶数になることの説明
・中2二学期の三角形の合同などの図形の証明
今回は前者の方を取り上げます。
説明問題は大抵どの子も苦手ですが、その理由のほとんどは単純に書き方を知らないだけです。よって最初は型を覚えさせることに集中させます。
板書として以下のようにノートを取らせます。
<説明のやり方>
①( )と表される。
②( 計算する )
③( )は整数なので、( 証明したこと )。
(例)連続する3つの整数の和は3の倍数であることを説明しなさい。
連続する3つの整数はn,n+1,n+2で表される。
n+(n+1)+(n+2) = n+n+1+n+2
= 3n+3
= 3(n+1)
n+1は整数なので、連続する3つの整数の和は3の倍数である。
表される、計算する、証明したことを書く、の3ステップであると強調します。
そして例として書かせた板書の下側の部分と比較させ、この3ステップを理解させます。
その上で、つまづきやすい以下のポイントを少しずつ解説。理解できているポイントなら細かく教えてあげる必要はありません。
・連続する3つの整数はn,n+1,n+2→中1でやっているはずですが、知らないようなら板書させた方が良いです。
・計算の最後で3(n+1)にするところ。因数分解をまだ習ってないので、「分配法則の逆」と教えます。理由を教えるよりも、説明問題ではこうするルールがあるから、と教えた方が講師生徒両者にとって楽です。
・3×()の形が3の倍数であること
・(n+1)は整数なので→軽く「3×0.5だったら台無しでしょ?ここの部分は整数じゃないといけないから、それをしっかり書くんだよ」みたいに説明。
まあ上のことを一度に詰め込んだら、出来の良い子でなければまずパンクします。一度同じ問題を解かせ、できなかった部分を少しずつ付け足して説明、で良いと思います。
注意点として、説明問題の答え合わせをするときは「合ってた部分、よく書けている部分」と「修正すべき部分、付け足しが必要な部分」を分けて評価する必要があります。
「3ステップはよく書けてるし、連続する3つの整数がn,n+1,n+2であることも書けてるね。でも、n+1が整数なので、の部分がないよ。ここは必要だから、次から書くようにしよう」
と言えば、生徒もどこが合っていてどこが間違っていたかを把握できます。
奇数偶数の証明、カレンダーの数字4つを四角で囲う問題などもこれの延長線として教えられるはずです。